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インポーターでワインを選ぶ

 

今数社のインポーターのおかげで日本では最高の状態をワインを飲むことができます。これはまだワイン生産国でも成し遂げられていない快挙です。
 
インポーターとは、生産者を厳選し蔵から日本の倉庫までワインを運ぶ役割を担っています。彼らがどんな作り手を選び抜くかということが日本でワインを楽しむ上において非常に重要なのです。
ワインの世界は世界中どこに行っても生産者の蔵と同じような状態でワインを飲むことが出来ないのが現実です。現在はヨーロッパの一部でリーファートラックなどの手配がつくようになり、状態の良いワインを輸入する環境が整いつつあります。しかしそれ以外の地域では未だに常温配送しかできないために季節を見極めワインにダメージがかからないように手配するのもインポーターの大きな役割です。
関東近県の倉庫は現在14〜15度管理のところが多くなりましたが、関西ではいまだに18度管理。こういった倉庫の選別もインポーターの質に関わってきます。最近では船便はリーファーコンテナで運ぶことが普通になってきましたが、ワインの輸送に詳しくない人たちがワインブームによって数多く参入してきたこともあり現実のワインの世界は悲惨ともいえる状況です。
その他にも沢山の注意点がありますが、それぞれのインポーターが努力しています。
ただ現実的にはレベルの高い状態でワインを輸入できるインポーターは数社しかありません。
 
20数年、何故ワイン業界はこんな感じなのかと疑問を感じてきましたが、未だ二大きく変わる気配がありません。ワインの状態に関する記事やインポーターの宣伝文句も的を得ていない記事ばかり。世界的にもワインの状態に関する専門的な知識を持った人はほとんどいません。
 
食材管理に関しては優れた人たちが多いのに何故ワインの世界はこれほど遅れているのでしょうか。不思議でなりません。
 
だからこそ日本にワインを輸入するインポーターの存在は非常に大きいのです。ワインは一度悪くなってしまうと絶対に元には戻りません。

ABOUT IMPORTER


 
 
インポーターはワインが日本まで運ばれていく出入り口を支えている最も重要な存在です。インポーターによって造り手のセレクションだけではなくワインの状態という意味でも異なります。
一度壊れたワインは二度と良くなることはないので状態の善し悪しはインポーターで決まるのです。
最近は皆簡単にワインを輸入するようになりましたが、実は輸入は非常に繊細で難しく状態良くワインを輸入するためには非常に細かく注意しなければすぐワインは劣化してしまうのです。
経費節約してワインを安く販売することを主目的にするインポーターが多いため、日本のワイン事情は最悪です。これは日本だけではなく世界的な問題で世界のワインはほぼ状態が悪すぎるというのが現実です。状態の良いワインを手にすることができないために、現在輸入されているワインで皆さんの好みが決まるというのが現実なのです。
私たちがここでご紹介するインポーターはコンディションにこだわりある一定水準以上の状態でワインを輸入してくれているインポーターです。ある意味それ外のインポーターとは雲泥の差と言っても良いインポーターです。
インポーターの違いはバイヤーの違いと言っても良くバイヤーによってそのセレクションからコンディションまでが大きく異なります。国内での倉庫管理も重要なファクター。
それぞれのインポーターによる違いは飲み手の好みの違いとしても出てきます。是非好みのインポーターを見つけてください。
現在理想的に近い状態で最も素晴らしいワインを輸入しているのはラシーヌです。ラシーヌのワインを基準として他のインポーターのワインと飲み比べるとその違いがよくわかります。
 


ラシーヌは世界的バイヤーでもある合田さんと、数々のワイン本の翻訳で知られる塚原さん率いるインポーターです。ル・テロワールから始まったこの2人の活動は現在ラシーヌによって引き継がれています。
合田さんは世界的バイヤーとして注目されており、ラシーヌがどういったワインを選ぶのかが世界中のバイヤーから注目されているのです。
ラシーヌのコンセプトは合田さん達が個人的に認めたワインだけを輸入するというところにあり、将来性などを見た上で秀逸なワインだけを輸入しているところにあります。
趣味的な部分も強いのですが、それを商売ベースとして軌道に乗せているラシーヌは素晴らしいインポーターです。
ラシーヌはフランスを中心にイタリア、スペイン、スロヴェニア、オーストリア、ドイツ、そしてギリシャのワインも輸入を始めました。
ラシーヌの特長は、まず圧倒的にコンディションが良いことが挙げられます。どの国からも最も良いコンディションで輸入をするのはどうしたらよいのか精査した上で輸入をしています。
最近ではスペインワインもリーファーの定期便ができたために直接輸入できますが、以前はリーファーのトラックでフランスまで持ってきた上で輸入していたほどです。
 
昨今、リーファーを使えば良いと思っているインポーターが多いのですが、ラシーヌが輸入するワインにはコンディション面で当たり外れが極端に少なく、いかに神経をすり減らして輸入作業をしているかが伺われます。
ヨーロッパなどではけっこういいかげんでリーファートラックを手配しても、通常のトラックが生産者の元に回収に来たり、リーファーのスイッチを入れなかったりと見えないところでかなりリスクがあるのです。
こういった事が起こらないように細心の注意を払い輸入をしなければラシーヌのようなワインは輸入できないのです。
最近流行のビオ・ディナミのワインも見るも無惨なワインが多く、のりだけで輸入している業者が多い中、ラシーヌが輸入したビオ系のワインは信じられないほどクリアーで繊細です。単に生産者を厳選しているだけではなく、輸入管理の大きさが特に目につきます。
最近色々なインポーターがホームページ上で、厳重に管理したワインを輸入しているように書いていますが、実際輸入されるワインはラシーヌとはかけ離れた状態です。それだけ慎重にワインを輸入しなければラシーヌのような状態でワインを輸入することは難しいのです。
さてラシーヌの輸入するワインが凄いところはこれだけではありません。
ラシーヌが輸入するワインは年々質感が上がっていくのです。どうも合田さんが生産者にいろいろ提言し、そういった情報を与えることで生産者の実力も上がっているようなのです。
またそういった質感の高いワインを造って輸入してくれるインポーターがラシーヌのため、例えば酸化防止剤を0にしても変質することがないために安心できる部分もあるのでしょう。
実際、ラシーヌ以外のインポーターが同じワインを輸入しても内容が別物であることは良く知られています。
つまりラシーヌのワインはラシーヌキュヴェといっても良い物が多いのです。
また私は、ラシーヌほど海外に行っているインポーターを知りません。そうした活動こそが現在のラシーヌを支えているのでしょう。
ラシーヌのワインはこういったものであるが故に、かなり扱いを慎重にしなければなりません。ちょっとしたことで壊れてしまうワインが多いのです。世界的にもワインが繊細になりつつある昨今、特にここのワインは繊細なのです。
私たちは現在イタリアワインはラシーヌがメインで他は多少しか扱っていません。この理由はあまりにも劣化しているイタリアワインが多く一度ラシーヌのワインを口にすると他のイタリアワインは扱えなくなるからです。
日本においてイタリアワインはフランスワイン以上にコンディション面で不快なほど酷い状態なのです。
ワインホリックはラシーヌの扱う繊細なワインをそのままの状態で皆様のお手元までお届けするかに最大の力を注いでいます。
 
 

ラフィネは南アフリカワインを輸入するようになって、フランスのラインナップも大幅に変化してきている。南アフリカの若手がこぞってラフィネに依頼しているのも来日した際に自分たちのワインを本来の状態のままに扱っていることを知り、その噂が広がっているためだ。イギリスを凌ぐ量が今日本に輸入されているのもそのため。これを起点にフランスワインもかなりラインナップが変わり、ここ数年で非常に重要な存在になってきた。ラシーヌと比較すると比較的古典よりだが、そこがまたインポーターの特色として明確な主張を示してくれている。ワインホリックにとっても非常に重要な存在になっている。
 


 フィネスの前身は富士発酵。昔からワインのコンディションにおいては定評のあるインポーター。 富士発酵の資産を受け継ぎ独立し現在フィネスとして良質なワインを輸入している。非常に堅実なインポーターで、無理矢理販路を広げる様なことはせずに、信頼できるレストランや酒屋さんのみにワインを卸している。 ジョルジョ・ルーミエ、メオ・カミュゼをはじめジャン・ルイ・シャーヴ、シャトー・ラヤスなど錚々たる生産者のワインを輸入している。 セラファンも輸入しているが、フィネスの輸入しているセラファンを飲むと今まで日本に輸入されていたセラファンはなんて酷かったのかが実感できるほどその差が大きい。数年前に輸入を開始したベルトラン・ダルヴィオのワインも注目株! ここのワインを手に入れるために血眼になっているワインファンも多い。
最近は販路が広がりインポーター業界でも存在感が更に大きくなり、大御所の生産者も自然派に向かうものも多く、今までのイメージが徐々に変わりつつある。生産者も毎年少しずつ増えており、更に重要な存在になってきている。
 

 


エヴィーノは2016年に初めてお付き合いをすることになったイタリアワインのインポーターです。イタリアワインのインポーターでは数少ないコンディションの良いワインを輸入しているだけではなくいかにもイタリアらしい、国際的な方向性を持つ作り手よりも昔からの伝統的なスタイルを重視する作り手が多く、現代指向でもそこには一本筋の通った素晴らしいセレクションです。最近は自然派のワインが多くなってきており、更に注目すべき存在となっている。現地でさえ出回らないような商業的な部分とかけ離れた現地でタンクから住民に量り売りしてしまうような実力があるのに知名度が低い生産者もいます。イタリアは先進国というイメージですが、実はイタリアはかたくなに今までのやり方を変えない頑なな作り手も多いのです。是非この素晴らしいインポーターをワインをお楽しみください。
 


 


元スチュワーデスでアメリカで過ごした数年の経験を元にプライヴェートな感覚で小規模なインポーターを営むナパ・ワイン・トラスト。素晴らしいセンスの持ち主で、アメリカワインをクラモチ同様ここまで素晴らしい状態で日本に輸入するインポーターは稀で非常に貴重な存在です。扱うワイナリーは少ないのですが、メディアではあまり取り上げられない驚くほど素晴らしいワインを輸入しています。アメリカのメディアは、小規模な生産者から掲載のために多くのワインを提供させるのです。最近ではそういった方向性を嫌い、メディアにあえて載せない生産者が増えているのです。そういった生産者の中から厳選されたとっておきのワインが輸入されているのです。ここのワインを飲むと、日本に輸入されているアメリカワインがいかに酷い状態であるかが露骨にわかります。
 


 


ヴィナリウスは日本におけるワインの輸入を革命的に前進させた北岡氏によって始まりました。温度変化の過程を記録できるチップを開発し生産者の元から日本の倉庫に届くまでの温度変化を記録できるチップは今では重要なインポーターは使うことが当たり前です。ただヴィナリウスは最近までレストランなどが販売の中心で独自の戦略をとっていたために一般に購入するのはヴィナリウスのサイトだけというちょっとクローズな戦略をとっていました。ワインの状態を劇的に改善した元祖とも言える存在ですが、最近社長の交代により戦略が変更され、価格も下がりワインホリックでも今後本格的に扱っていくこととなりました。
 


 


 
ブリストル・ジャポンはドゥ・ラドゥセット社の日本法人で、日本では以前違うインポーターが扱っていたが、インポーターがクローズすることになったために自社で日本法人を設立してワインの販売を始める。この手の会社としては例外的に状態が素晴らしく社主の人柄がうかがえる。最近まではほとんどを飲食店や個人向けの販売をしていたが、ようやく酒販店でも扱えるようになった。ワインホリックに直接きていただき、販売を依頼されたために扱えるようになった。
基本的に最新のスタイルというよりもは古典の要素が入った味わいだが、現代的な側面も持ちながら昔ながらの良さも味わえるようなスタイル。昔からワインを飲んでいる人たちにとっては非常に納得感の高いワインと言える。


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