ルモワスネは1877年の巨大ネゴシアンだ。ストックしている古酒は計り知れないほどで、1980年前半までは、まだまだドメーヌが少なかったために先代の当主が数々の数名ドメーヌを渡り歩き、素晴らしいキュヴェを買い集めていたのである。そのままルモワスネの蔵に寝かせ、飲み頃になると出荷しているのである。出荷量が多いために今まではあまり良い状態で輸入されていなかったのが現実だ。私も何度か当たってはいるが、その確率は非常に低く、コンディションが原因となる劣化に悩まされていた。今回2回目であるがヴィノラムが非常に良いコンディションで古酒を中心に輸入。
前回はリーズナブル系のルモワスネを輸入したのだがジブリー、メルキュレなど落ちつかせると古典的なブルゴーニュの良さを見事に感じさせてくれる今時絶対無いワインとして非常に存在感があった。いかに今までろくでもない状態のワインが輸入されていたのかを実感したものだ。要するにルモワスネは巨大ネゴシアンではあるが決して品質が粗悪なわけではなくリーズナブル系でもかなり優秀であることが分かる。現代的な自然派系のワインとは全く趣が違うのだが今の時代これほど貴重なネゴシアンもいないと言うことが飲んでいただければ分かると思います。
さてこのカズティエは誰の畑でしょうか。一部ではアルマン・ルソーではないかという説もあります。